絹糸のロット違い
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今回の話ですが皆さまがあまり知る必要も無い内容なんですが、、、
お客さまと色々なお話をする際に知っておいて頂くと理解して頂ける
事が増えるという事で、、、
押しつけ講義という事で、、、聞きなさい!(笑)
僕たち糸屋が糸を撚糸する際には糸の種類にもよるのですが
約200gほど糸を巻いたボビンが200本セット出来る機械を使用して撚糸しております。すごく大きな撚糸機械なんです。
ん?約200gが200本!?
はい!一度に約40kgの撚糸が出来てしまうのです。
だから通常時、製造する時の最低ロットは150kg(昔は300kg)
だから少量の撚糸を依頼される場合は200本のうちのちょびっとだけを使って撚糸する事になります。
(あまり少ないと機械の空回りが機械を駄目にするので出来ないんです)
もちろん電気代は同じ。
当方のような糸屋は一度に、沢山生糸撚糸をつくって在庫がなくなるまでちびちびと出荷します。
一度に300kgも作成すると当方でも約3~6ヶ月は無くなりません。
そして在庫がなくなりかけた時、また同じようにどさっと生糸撚糸を作成します。
そうすると、、、「以前に作った撚糸」
と「新しく作った撚糸」の2種類が出来上がります。
(在庫を切らさないように準備すればどうしても、、、)
これらの糸を混ぜて使用出来れば当方にとっては非常に有り難い話なのですがこれが問題。
当方ではお客さまに対してそんなこと出来ません。
何故かというと、、、
生糸の製造時期が少しでも違うと言う事は、、、
原料(繭)のロットも
全く同じではない。水も季節によって多少違う。
と言う事で、、、
これを当方では「ロット違い」と言っております。
同時に染めた際に若干の色の差が出る可能性があるのです。
(時期等が合えば同じ色になる可能性ももちろんあるのですが、、、)
人によっては同じ工場だから大丈夫と言う方もおられるが、私は非常にお堅い性格でして、、、
(騙すような売り方は嫌なんです。違う物は違うんです。)
同じ工場の同じロットの絹糸でも精練のロットが違うだけで若干の色の差が出るくらいですから、、、
だから最後に残った糸とお客さまのご注文の数量が合えば非常に気持ちよい!
ただそれだけです、、、(笑)
◆どうでも良い話のさらに番外編
通常、織屋さんに行く場合の最低の単位は皆さまご存じの「綛(すが)=カセ」
を60~180合わせて(種類によって重さはまちまち)固まりを作った物=「括(かつ)」
と言う単位で販売しております。
しかし撚糸をすると1つの「括(かつ)」の単位にみたない物(半端と言う)が
どうしても出てくるのです。これがどうしてもあるので当社は皆さまに糸の販売を開始する事が出来たのです。
半端がなくなれば「括」をばらしてまた
新たな半端を作る。
常に半端は1つなのでOK!
(糸の種類によっては半端をお願い出来る織屋さまもおられます)
だから別注で撚糸を作らせて頂きました場合には、このような半端まですべてを引き取って頂かなくて非常に困る、、、事になります。(笑)
文章はちゃんと書いたのですが前後のつながり等を考えればもしかしてばらばら!?
それなりに理解して頂けるメールマガジンになったかな!?
役に立たなかった人が多いでしょうけどお許し下さい。
もしも「役に立たない!」とお怒りの方がおられましたら次回の原稿を
宜しくご協力下さいませ。
皆さまに喜んで頂ける内容を期待しております!
もうやけくそやね、、、(笑)
特に私の無知の染め関係の内容があれば、、、、よろしく~~~
※これらは2008年2月24日に西陣の糸屋が発行したメールマガジンを変更した内容です。
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最終更新日2012年2月
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