二子(ふたこ)と三子(みこ)
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皆さまお久しぶりぶり!お元気されてますでしょうか?
約半年ぶりのメルマガなんですけど、、、 (月末までに配信しないと廃刊されるところでした、、、汗)
実は皆さまに言い忘れている事がございました。 先日上映が終了しました映画「火天の城」の中に字幕で「西陣の糸屋」が掲載、 私、吉川幸四郎も「糸紡ぎ指導」としてエンドロールに掲載されました。
京都の東映撮影所にも実際に行き、大竹しのぶさん・福田沙紀さんとお話もしましたので 特別に思い入れのある映画なのは事実ですが、内容も凄く良く感動しました。 (せめて上映中に連絡したかったのですが、、、遅すぎました。汗) テレビで上映の際は一度見て見てください!
当店の絹糸が数箇所に登場しま~~す!
西陣の糸屋がだんだんマニアックに変身しております。(爆)
それでは本題に入りましょう!
絹糸は用途により色々な太さ&撚りの糸がございます、
そしてその中には双糸(そうし)と呼ばれる2工程以上の撚りをかけた撚糸がたくさんあります。
その双糸(諸撚りとも言う)の中の代表的な撚りとして、二子(ふたこ)と
三子(みこ)とか言う撚りの種類があるんです。
皆さまはお聞きになった事があるかな!?
おそらく多くの方は知らないとは思います。
見た感じや触った感じはほとんど同じなのですが、、、
実は分解してみると大きな違いがあるんです!
下記のの写真
をご覧ください。
抜群に解りやすい3子の写真画像です!
(一眼レフカメラの出せる技)
写真は単純に3本に分かれているので三子糸。
そして写真はありませんが単純に2本に分かれた糸を2子糸と言います。
そして世の中にはあまり存在しませんが四子・五子の絹糸と言う
ものも実際にはあります。
(作れば十子糸なども理屈では作成可能です)
確かお琴の弦(高級の物)は4子の絹糸です。
では2子と3子とは実際どう違うのか!?
簡単に言うと断面が違うんです。解りますかね?
では下記の画像をご覧下さい。
実際には絹糸は柔らかく個々の丸身はなくなりますが、全体的には丸身が出来、糸の断面になります。
3子の断面の方がより丸く、2子はどちらかと言うと楕円形の断面になります。
もちろん4子の方が断面は丸に近く、4子より5子の方がより丸に近くなります。
お解り頂けましたか!?
織物用の糸は昔より二子が多く(隙間に入り込みやすく、滑りにくく、緯糸が詰まりやすい)、ミシン糸は三子が一般的です。
予談ですが最近では釣り糸も撚り糸(PEライン)という糸があり、三子よりも四子の方が摩擦抵抗も少なく(ガイドに擦れる際に抵抗が少なく)
より滑らかで使い安いです。でも高価です。汗
※これらは2009年11月27日に西陣の糸屋が発行したメールマガジンを変更した内容です。
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最終更新日2012年2月
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